旧灯台寮護岸がある場所は、明治2年に灯明台役所が設置された「灯台事業発祥の地」である。英国人技師リチャード・ヘンリー・ブラントンらが、この地で日本の灯台網整備の計画を行った。さらに、灯明台役所の工作機械を使用しながら、日本初の鉄の橋である吉田橋の部材製作が行われるなど、日本の技術史上記憶されるべき土地であり、旧灯台寮護岸はこの明治期の記憶を伝える遺構。汽車道に残されている護岸とあわせ、自然石による護岸が続く景観は、みなとみらい21 地区の現代的な景観と対比をなし開港の歴史を伝えていくこととなる。
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